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すずめのお宿緑地公園の古民家

竹林

立春がすぎても東京はまだ寒い日が続き手袋が手放せません。でも陽気は確実に暖かくなってきています。サレジオ教会近くにあるすずめのお宿緑地公園にも春の息吹が感じられます。ここには目黒区指定文化財の古民家があり、ひな祭りに向けて座敷内に雛飾りが展示されています。2月1日より3月4日まで一般公開されています。

雛飾り

この古民家はもとは緑が丘1丁目の栗山重治さんの旧宅であったものを昭和54年に区に寄贈され竹林の美しい「すずめのお宿緑地公園」内に移築復元されたものです。栗山家は旧衾村の旧家で江戸時代には代々「年寄」という村の重要な役目を務めた家柄で屋敷は普通の農家よりも大きくなっています。

無双窓
ながしの無双窓
囲炉裏
広間のいろり

中へ入ると土間があり「かまど」や「ながし」は当時のまま現存されています。かまどには現在も薪で湯をわかしその煙で建物内部の防虫効果を促しています。そのお湯を使ってあたたかいお茶がいただけます。ながしにはいまでは珍しい採光通風のための「無双窓」が見られます。広間にはいろりが切ってあり当時の暮らしがよくわかります。ここは釘を一本も使っていない建物として保存されています。目黒区では小学校3年生になると、ここで昔のくらしの勉強をされるようです。

梁
古民家らしい大きな梁
かまど
土間とかまど

すずめのお宿緑地公園では4月29日に大岡山東住区センター主催の「竹の子まつり」が開催されます。防災訓練をされたあとにここで採れた竹の子を使ってタケノコご飯がいただけます。

これから春先に向けて古民家の縁側で腰を下ろし、庭の梅を眺めながら一句つくるのもいいかもしれません。

ecoライター 田中 実