キャベツが美味しい季節になりました。
丸ごと一つのキャベツで、外葉、内葉、中心葉、芯といった、部位による食感や風味を生かした料理を楽しみましょう。
多様な料理ができるのですぐに使い切ることができますよ。
まず、芯を包丁でくり抜いて、底から葉をはがして使っていきます。
部位別の特徴
1)外葉
シャキシャキした食感や鮮やかな色を楽しめます。 ビタミンも多く、栄養価の高い部位です。
繊維も多く硬いので、炒め物や煮込み料理におすすめ。
2)内葉
繊維が細く、葉がやわらかく、甘みもあります。さっと茹でて温サラダに、炒め物や煮物など何にでも活躍します。
3)中心葉
甘くて柔らかです。せん切りキャベツや浅漬けなど生で食べるのにおすすめです。
4)芯
硬いので、薄くそぎ切りにして使用します。スープに入れると甘く味わい深い出汁になります。栄養価は、カリウム、カルシウム、リン、マグネシウムが多く、葉の2倍以上と言われます。
部位別のおすすめ料理
【1】外葉
『キャベツの甘酢け』
(1) 外葉を塩茹でし、水気を切り、太い葉脈はそぎ切りします。
(2) にんじん、セロリ、きゅうり、キャベツの太い葉脈などを細切りにして、サッと茹で水切りします。
(3) (1)の上に(2)をのせ、しっかりと巻きます。バットに並べ甘酢(酢・砂糖を同量)に30分ほど漬けます。
(甘酢の参考に:「タコと夏野菜のさっぱりマリネ」)
(4) (3)を3cm程の輪切りにしていただきます。
『外葉と豚肉のしゃぶしゃぶ』
(1) 沸騰したお湯で、1/4大に切った外葉を茹で、同じ湯で豚肉を色が色が変わるまでさっと茹でる。
(2) 器に盛ってお好みのたれやドレッシングでいただきます。(ドレッシングの参考に:「薬味たっぷりの冷奴」)
【2】内葉
『ロールキャベツ』
(1) 内葉を1枚ずつはがし、3分程度茹で冷まします。
(2) 挽き肉、玉ねぎのみじん切り、おから(又はパン粉)、卵、塩、こしょうを入れ、よく混ぜ個数分に丸めます。
(3) (1)の内葉を広げ、(2)を巻き、パスタ麺や乾麺などで閉じ口をとめ、スープで煮込みます。
『ホイコーロー』
(1) 豚肉を一口大に切り、熱したフライパンで炒め肉に火を通します。
(2) 一口大に切った内葉、ピーマンを炒め、甜麺醤、砂糖、すりおろした生姜とにんにく、お好みで豆板醤を加えてできあがり。
【3】中心葉、芯
『キャベツの塩昆布入り梅しそあえ』
千切りにしたキャベツに、塩昆布、梅干し、しそを和えてできあがり。
スープや味噌汁に芯をそぎぎりして入れると滋味豊かな味わいになります。
キャベツは、丸ごと1個買えば、割安で、色々な味わいが楽しめ、捨てる部分はありません。保存は芯をくりぬいた部分に湿らせたキッチンペーパーを詰め新聞紙やビニールでくるんで冷蔵すると長持ちします。また、干し野菜にすると旨みもアップするのでおすすめです。
*海江田 佳子の食材メモ
キャベツは、さまざまな栄養がバランスよく含まれ、特にビタミンCが多く、抗酸化作用があります。また、ビタミンKやビタミンUも多く、胃酸分泌を調整したり、新陳代謝を促進させ、胃や肝臓の健康を保つ大きな働きがあります。
レシピ考案:海江田 佳子(かいえだ けいこ)先生
(栄養士、食育インストラクター、健康管理士、エコ・クッキングナビゲーター)