目黒区民の憩いの場として利用されている水辺のある公園、「碑文谷公園・清水池公園」を訪れる機会がありました。公園は緑地保存の観点から常日頃関心があり、池の水源や湧き水にも興味があったので、目黒区道路公園課の滝本さんにお話を伺いました。
「江戸時代ころは、碑文谷池・清水池とも、立会川(現在、暗渠)の水源であり、水田のかんがい用貯水池として活用されていました。」(目黒区HP「歴史を訪ねて 碑文谷池・清水池」)「2つの池は、低地だった場所に、田んぼの灌漑用として地域の人々によって作られたものです。」「現在は、碑文谷池も清水池も浄化装置で水を濾過しながら、地下水・井戸水と混ざり、池の水を保っています。」
碑文谷池(通称・弁天池)は、周囲にシイノキや、シラカシ、ラクウショウといった樹木が生い茂り、厳島神社を中島として、散策、ウォーキングコースとして親しまれています。
浄水の吐口とは別に、池のふち側から水がちょろちょろ出ていて小さな波を見ることが出来ました。地下水または湧き水かもしれません。
清水池を訪れた時はシラサギがいて、保育園の子どもたちが保育士の先生と一緒に楽しそうに眺めていました。シラサギは噴水の囲いを歩き、餌(ヘラブナ)を探し回っているようでした。「清水池は、無料で釣りができる都内でも数少ない池です。昔の清水池は、南側の道路を超えて、今より広い池でした。」と滝本さん。
都市にある湧き水や池は、水源としての利用は難しいが、目黒の大切な自然景観として区民に親しまれています。灌漑用の池として守り続けた昔の人の暮らしや当時の人々の願いにしばし思いを馳せてみました。
でかけた時の最初の関心は、池の水源であったので、目黒の代表的な湧水について、再び滝本さんにお話を伺いました。「目黒不動尊内独鈷の滝と東山貝塚公園内に湧水があります。特に、東山貝塚公園は、大森貝塚遺跡庭園と似ており、台地の上に貝塚があって、崖下に湧き水が出ています。東山貝塚公園の湧き水は公園内の石組みされたせせらぎを通り目黒川に流れています。」とのことでした。