野菜を自分で栽培しとれたての野菜を使って健康野菜料理を楽しみましょう。7月掲載の「夏野菜編」では苗から育てましたが、今回は秋に種をまいて冬の間に収穫をする「秋まき」で種から育ててみました。(ここで紹介する春菊、かぶ、小松菜、大根は、春に種まきして夏の前に収穫する「春まき」もできます。)収穫まではあともうしばらく日数がかかりますが、成長途中で楽しめる「間引き菜」のお料理も紹介します。
いろいろな野菜をエコ栽培
種まきから間引きまで
春菊、かぶ、大根、小松菜を種まきから挑戦しました。思わず種をたくさん蒔いてしまい、小さな間引き菜をいっぱい収穫することになりました。(これらの種は筋状に蒔くほうが効率よく育てられます。)
種をまいてから10日前後で1回目の間引きをします。1回目の間引きで、スプラウト料理を作りました。
海江田先生の野菜メモ
春菊
春菊は冬の鍋料理には欠かせない野菜ですが、サラダにしてもとてもおいしくいただけます。摘み取ったわき芽をいただきながら長期間にわたって収穫を楽しめます。名前のとおり春にはかわいらしい菊の花も咲きます。
かぶ
かぶには、多くの品種がありますが、料理に利用しやすい「小かぶ」を選びました。葉は「すずな」と呼ばれ、すずしろ(大根の葉)とともに春の七草です。まさにお正月向けの食材で、大根同様にでんぷんの消化を助ける酵素を含み、葉の部分も栄養豊富でくせがないので間引き菜も随時おいしくいただけます。
小松菜
小松菜は約1~2ヶ月で成長するのでベランダ菜園におすすめです。冬の小松菜は、葉が肉厚で甘みが強くなり冬向きです。ベランダで美しい葉や変化に富んだ品種を育てれば、見て楽しく、美味しい野菜です。
大根
大根はベランダ栽培ではハードルが高そうですが、深さのある植木鉢・米袋や肥料の入っていた袋などで栽培するのもおすすめです。間引きしながらやわらかい大根の葉の料理も楽しめます。
大根はジアスターゼ、アミラーゼなど消化酵素が含まれ、胃もたれ、胸やけ解消に良いと言われています。
間引き野菜の健康料理
卵入り間引き小松菜と豚肉の甘辛山椒炒め
材料(2人分)
- 豚肉 200g
- 玉子 1個
- 小松菜(間引き菜) 適量
- きゅうり 1/2本
- 山椒 少々
- ごま油 小さじ2
- 塩・こしょう 適量
A
- 酒 小さじ2
- しょうゆ 小さじ2
- みりん 小さじ2
- 砂糖 小さじ1/2
(作り方)
① 豚肉は塩・こしょうで味をつけ、フライパンにごま油を熱し豚肉を加え2分ほど炒めます。Aを加えてさらに炒め、最後に山椒を加えます。
② 器に水気をよくきった小松菜(間引き菜)とせん切りのきゅうりを盛り、炒めた豚肉をのせ、温泉玉子をのせます。
記事・レシピ考案:海江田 佳子(かいえだ けいこ)先生
(栄養士、食育インストラクター、健康管理士、エコ・クッキングナビゲーター)
肥料は生ごみ堆肥を使う、米のとぎ汁を水遣りに使うなど、家庭菜園はエコな暮らしの循環の一部になります。
間引き菜は、スープ、味噌汁、混ぜご飯など下ごしらえなくすぐに使えてとても重宝します。