実践わたし流!! 投稿者:SHIBATA
目黒区五本木付近で清掃活動をする「あおいくま」こと鈴木武さん。ごみ拾いなんてやりたくないと思う人が大半なことを20年以上も続けられた原動力をこう語ります。
「会社員時代は“会社”のごみを資源化していたので、卒業してからは“社会”のごみを資源化することにしました。3日坊主にならずに続けるには無理をしないこと。最初は週に1回自宅周辺を軽く清掃することから始め、体が慣れてきたら週に2回、3回と回数を増やし、範囲も少しずつ広げていきました。始めて5年でほぼ毎日、自宅の1㎞圏内が守備範囲になりました」
とはいえ、街には平気でポイ捨てをする人もいます。そんな人を見かけたときは、腹が立ったり、もう止めようと思ったりすることはないのでしょうか。
「目の前で若者に吸い殻を捨てられたとき、この野郎と思うと相手にマイナスの波動が伝わります。私は『今は忙しいよね。ごみは引き受けるから頑張って』と代わりにエールを、プラスの波動を送っています。それは相手にも伝わって、お互いにハッピーな気持ちになるでしょ」
五本木から中目黒まで、駒沢通りで清掃をする鈴木さんに同行しお話を伺いながら街がきれいになる様子を目の当たりにして、すがすがしい気持ちになりました。水が入ったペットボトルを拾うと「水分補給」と言いながら、街路樹に水をかけて中身を空にしています。「あおいくま」は、「あせらない、おこらない、いばらない、くさらない、まけない」のごろ合わせで、ごみ問題に関わる上での信条にしているそうです。
実は私も数年前に鈴木さんの著書『一日一センチの改革』を読み、以来、頑張らないごみ拾いを家の近所で続けています。今回、お目にかかり、ごみを資源として生かす心を学んだことで、ごみ拾い(資源ゲット)をより楽しめるようになりそうです。(了)
『一日一センチの改革-ゴミゼロへの挑戦」
著:鈴木武
出版社:致知出版社