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「プラ新法」施行でクリーニング店のプラ製品はどうなった?

実践わたし流!! 投稿者:SHIBATAさん

プラ新法後も変化なし!?

4月1日に施行された「プラスチック資源循環法」(プラ新法)は、すべてのクリーニング事業者に対し、プラスチック製のハンガーと衣類カバー(ポリ袋)の削減に取り組むように求めています。両面が透明の衣類カバーは運搬時の汚れ防止のためのもの、家ではカバーを外して保管するため、使い捨てのプラ製品です。クリーニング店では提供されなくなるか、有料化されるのではないかという情報が施行前には流れていました。

5月に我が家が利用するPクリーニング店にコートやシャツを取りに行ったところ、これまでと同様に衣類カバーがかけられ、有料化もされていません。施行前と変わりません。変わらないのはどうしてなのか、調べてみました。

 

衣替えの季節、大量にクリーニングに出した衣類が戻ってくると衣類カバーも大量に溜まってしまいます
衣替えの季節、大量にクリーニングに出した衣類が戻ってくると衣類カバーも大量に溜まってしまいます

プラスチック資源循環法が推奨する取り組み

法律ではすべてのクリーニング事業者に、プラスチック資源循環・使用抑制のため、以下の1~6の取り組みを求めています。

 

1 利用者に必要かどうかの声かけ

2 有償化

3 回収の呼びかけ

4 減量化、代替素材への切替え

5 ポスターなどによるプラ削減の啓蒙

6 利用量の把握と記録

 

クリーニング事業者の対応

クリーニング事業者団体(※1)が作成した「クリーニング事業者のためのプラスチックハンガー&ポリ包装資源循環ガイドブック」によると、衣類カバーに関しては、6つの取り組みのうち1~3は非現実的としています。

その理由は、衛生や品質保時のため現段階では必要不可欠であり、レジ袋のように顧客に「いらない」を促すことは性質上なじまない、できるだけ薄いポリ包装にすることや1点ごとの包装から2点、3点一緒に包装することで使用量を削減したいとしています。

ハンガーはクリーニング店で回収

プラ製ハンガーは、積極的に回収を呼びかけるとしています。現在、ハンガーの回収率は50%、Pクリーニング店でも従来から1本1円で換金していました。ハンガー回収にポイント制を導入するか、換金するか、無償で引き取るかは各事業者の判断によります。

洗濯物を衛生的にきれいな仕上がりを保つには、ハンガーや衣類カバーは不可欠かもしれません。とはいえ、ハンガーの回収率が50%ということは、クリーニング事業者と利用者の双方が積極的に取り組めば、もっと回収できるはずです。

回収対象ではない衣類カバーは、我が家はごみ袋として再利用しています。

クリーニング店が使用するハンガーのほとんどは再生プラスチック製
クリーニング店が使用するハンガーのほとんどは再生プラスチック製

※1全国クリーニング生活衛生同業組合連合会/一般社団法人クリーンライフ協会 共同制作