自由が丘にある「ピープルツリー」の店内には、オーガニック素材のワンピースやセーターなどのファッションアイテムに加え、バスケットやラグなどのインテリア雑貨、はちみつやジャム、コーヒーなどの食品も並んでいます。10月下旬に発売される秋冬限定のチョコレートも含め、扱うアイテムのすべてがフェアトレード商品です。
最初に、フェアトレード商品とはどういうものなのか、店長の大島一恵さんにお聞きしました。
「ピープルツリーが扱う製品はすべて、自然素材のものを手仕事によって仕上げたものです。フェアトレードは直訳すると公正な貿易ですが、目指すところは、生産者、消費者、環境の“三方よし”の関係です。商品の生産過程で、生産者や自然などが犠牲になったり、ダメージを与えたりしていないか思いを巡らせ、すべてがハッピーになる商品を適正な価格で販売するのがフェアトレードです。ですが難しく考えずに『これを買うといいことがあるのよね』と感じてくれるだけでいいと思います」
店内でひときわ目を引くのが、インドやバングラディッシュなどの伝統衣装であるサリーをアップサイクル(再利用するだけでなく新たに価値を生み出すこと)したコーナーです。コットン素材の古着のサリーに、現地のつくり手たちがパッチワークや刺繍、ステッチなどを加え、ドレスやスカート、バッグ、キーホルダー、バスケット、カーテンなど、さまざまなアイテムをつくり上げています。
「生地のサリーは、何度も手洗いされているので、本当に柔らかいんです。もともと現地には、パッチワークやステッチで生地の強度を増して、大切に使う習慣があります。伝統的な技法を生かし、日本のお客様が欲しいと思うようなデザインや柄合わせなどを取り入れて仕上げるので、製品のクオリティーも高いんです」
「ものを大切に」の思いから生まれたリサイクルサリーのアイテムは、生地の色や柄、ステッチの色などが1点ずつ異なり、どこか素朴でつくる人のぬくもりが感じられます。世界で一つしかないいとおしいものとの出会いに、ときめきが止まらなくなりました。
「これを買うといいことがあるよねと感じてくれるだけでいいと思います」という店長のお話しはフェアトレードやエシカルな買い物がより身近に感じることができますね。
どんなところでどんな人たちが作っているかなども、ピープルツリーのホームページ掲載の商品アイテムをクリックすると知ることができます。買い物でサスティナブルな社会を目指していきましょう。