実践わたし流!! 投稿者:B.T.Y
目黒川沿いの桜の木々が紅葉するころ、中目黒の船入場にカモ類の姿が増えてきます。日本で見られるカモ類の多くは、夏場、極東ロシアで繁殖し、秋になると長い距離を渡って日本に飛来します。冬の間、カモ類のオスは鮮やかな婚姻色の羽毛を身にまとい、越冬地で次の繁殖相手を見つけて、春になるとつがいで繁殖地に渡るといいます。
船入場でよく見られるのがオナガガモとコガモです。1月ごろ、オナガガモを観察していると、既につがいになったのか、羽毛の色が違う2羽が並んで川の中に顔を沈め、川底の藻などを採食しています。食べ物は水草の葉や根、藻、底生生物などで、水深も浅く、流れも穏やかな目黒川は格好の採食場のようです。中には、逆立ちしてお尻だけ水面に出して、藻を食べているオナガガモも見られます。
目黒川ではそのほかにも、キンクロハシバ、ホシハジロ、マガモなどのカモ類やクイナ類のオオバンが冬に見られます。彼らは食べ物が豊富で安全な水場を求めて、長い距離を渡ってきます。中目黒駅への道すがら川を眺めていると、都会の小さな川も大切な自然なのだと気付かされます。