コロナ禍で旅行などを自粛しているこの夏、近所の涼しい水辺で自然観察をしてみてはいかがでしょうか。
いつもなんとなく見ている風景も、こんなツールを使ってみると、いろんな視点から観察することができます。
●水辺へGo!のアプリを使う
アプリを使って、5つの視点から成る質問に答えるだけで、水辺の観察をより楽しむポイントを学ぶことができます。
5つの視点は、「自然なすがた」「豊かな生き物」「水のきれいさ」「快適な水辺」「地域とのつながり」で環境省の策定した「水辺のすこやかさ指標」をもとにしています。
自分が調べた結果を入力するとマイデータに集められ、過去の自分の調査結果を一覧表示することができます。また、みんなが調べた日本や世界の水辺の調査結果も見ることができます。調査結果はリアルタイムにアプリケーション上に反映され、写真やチャートやマップ上にも示され、「水辺のすこやかさ」ランキングなども出るので、調査に参加するという楽しさがありますね。
参照:水辺へGo!
林試の森公園の水辺へGO!
今回は私の朝の散歩コースの一つ、林試の森公園の池を観察しました。
林試の森公園は、緑が豊かで、都会の中で森林浴が楽しめる数少ない場所です。かつては湿地だったそうで、今では上池と下池、そして池を結ぶ小水路のせせらぎが昔をしのばせます。
さあ、水辺でGo!を使って観察の開始です。
アプリを開き、場所をスマートフォンの地図上でタップして、観察場所を入力します。
次に、調査の項目ごとの質問に、3択で答えていきます。
「豊かな生きもの」という項目の「鳥や動物はいますか?すみ場はありますか?」という質問では、「鳥のすみ場があるが多くない」を選択しました。
各項目ごとに観察のヒントも載っていて、「鳥のすみ場は、えさになる虫や魚や水草がある川の中、休んだり巣作りできる水草の中、草むらや木の上などです。」(水辺でGo!調査のヒントより)と写真を例にヒントが示されていました。
池にはたくさんの小魚が泳ぎ、カルガモが魚を捕らえる姿もみることができました。水草が生い茂っている箇所もあります。
水際ではオオシオカラトンボが産卵をしていました。
私が入力したアプリへの情報はその場で反映されました!
同じ場所でも、追加で情報や写真も入れることができます。
四季を通しての観察もおもしろいかもしれませんね。
今回、園内の池やせせらぎをじっくりと観察してみると、鳥や小さな魚、カメ、トンボなどの生きものを見つけることができました。普段何げなく通り過ぎていた水辺にも生態系があることがわかり、新しい発見でした。
これからは、四季折々の緑や花の移り変わりばかりでなく、水辺の生きものにも関心を向けたいと思います。
目黒の「水辺のいきもの情報」にも情報を寄せてみよう!
今回、オオシオカラトンボの産卵とカルガモの様子をまとめたものを、目黒区の「めぐろいきもの気象台」に情報として送りました。
目黒区では、区内のいきもの調査を毎年テーマを決めて調査していますが、今年のテーマは「水辺のいきもの」です。
「いつ・どこで・だれが・なにを・どうしていた」ということと写真をメールまたはFAXで送ります。寄せられた情報で、「目黒区いきもの住民台帳」という冊子を作ってホームページでも公開しているそうです。
また、目黒区には「自然通信員」とい制度があり、登録すると案内のお便り、調査用紙、ニュースレターなどが届くそうです。
区内の自然を探って楽しむきっかけになりそうです。
参照:
目黒区HP いきもの情報局「水辺のいきもの情報を募集しています」
目黒区HP 「目黒区いきもの住民台帳」