環境にやさしいEVで、とてもやさしい配達員さんが配達
街を歩いていると、EVの車やバイクで配達している郵便局の配達員さんを見かけることがあります。郵便局のEV導入はいつから始まって、今どのくらい入っているのでしょうか。郵便配達で活躍するEVについて目黒郵便局でお話を伺ってきました。
目黒郵便局は目黒区の全てのエリアに配達をしています。配達員さんの目黒区の印象は、南北に長い、坂が多い、ビルやマンションなどの高い建物が多いとのことです。
車で配達をする小森谷さんと、バイクで配達する守屋さんに日ごろの配達で感じている「EVのメリット」について伺いました。おふたりともとてもやさしい印象です。
小森谷さんはEV車について「運転はガソリン車と変わらないが、荷物のスペースが広くなり作業がしやすくなった」とのこと。守屋さんが乗車するEVバイクはホンダの郵政仕様で「積載量も増え、発進と停止を繰り返すポスト投函時の操作が楽になり、作業効率が上がった」ことを挙げます。おふたりが口をそろえるのは「音が静かになった」ことと「ガソリン給油の手間がなくなったこと」です。配達区域にガソリンスタンドがない場合、給油のために遠回りすることも。EVは給油の手間も給油待ちの時間もなく、配達員さんの負担も軽減しています。
目黒郵便局の地下駐車場にずらりと並ぶEV
配達員さんたちのお話を伺った後、郵便局の地下駐車場で車両の見学です。EVと書かれた車両が並びます。目黒郵便局では2021年1月から導入が始まり2023年4月時点で、軽四輪車36台のうち14台、二輪車は110CC 138台のうち27台、50CC 42台のうち18台 がEVに置き換わっていて、今後も順次、導入されるとのことです。
二輪車に2種類あるのは、50CCタイプは小型二輪車の免許のない方も配達でき、“燃費”がよいので局から遠い地域をカバーできる、110CCタイプは重い荷物を積んだ時にパワーがあるとの説明をお聞きしました。
EV導入は燃費の向上やCO₂の排出削減に加え、配達員さんたちにも使いやすいと歓迎されています。あえてデメリットを挙げるとすると、充電設備の確保が必要なことでしょうか。
街中では、まだまだ「EVなんだ、珍しいね」という印象を持たれるとのことで、郵便配達だけでなく世の中でよりEVシフトが進むとよいとの思いで取材を終えました。(了)
■Information■
日本郵便株式会社
日本郵便株式会社ではCO₂排出量の削減のため、全国の郵便局で配達に使う車両のEV化を進め、2024年3月末時点でEV四輪車約5,000台、EVバイク約16,000台を導入。今後EV 四輪車を10,000台、EVバイクを14,000台の導入を目指している。