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捨てられるパンをなくしたい! パンのお取り寄せサイト「rebake」

パン屋の食品ロスを防ぎたい

 

「パンを救っていただきありがとうございます!」

そんなメッセージが入ったパンの詰め合わせが販売されています。

 

パンのお取り寄せ通販サイト「rebake」は、北海道から沖縄まで1500店以上のパン屋が登録しています。登録店で売れ残りなど品質は全く問題がないのに廃棄予定のパンが発生すると、「ロスパン」として購入者に届けています。

 

同サイト運営スタッフの高橋優さんは、代表が100店以上のパン屋に聞き取り調査を行い、5~10%もロスが出ていることを知り、「ロスパン」の販売を始めたと言います。

 

「パン屋さんは閉店間際でも、お客さんが選べるように色んな種類のパンをそろえるのが一般的で、どうしても売れ残りが出てしまいます。また、売れ行きは天候に左右されやすく、急に雨が降ったときなどにたくさん残ってしまうこともあります。ロスが発生するのはパン屋さんの人気がないからと思われがちですが、どんな人気店でもロスは発生してしまうんです」

 

rebakeスタッフの高橋さん(左)と中島さん(右)
rebakeスタッフの高橋さん(左)と中島さん(右)

 

ロスパンは2018年10月にスタートして以来、着実に成果を上げていると同サイト広報の中島百音さんは言います。

 

「登録店は毎月のように増え、現在の登録店舗数は全国のパン屋さんの15%に相当します。ロスパンを販売することで、これまで累積で700トンを超えるパンを廃棄せずに済みました」

 

まだ食べられるパンを捨てるのはもったいない上に、処分するときは焼却などでCO₂を発生させ、環境に負荷をかけることになります。

 

 

お得なパンの詰め合わせを食べて食品ロス削減に貢献

箱の内フタに廃棄から救った小麦の量とおいしく食べる方法が記載されています
箱の内フタに廃棄から救った小麦の量とおいしく食べる方法が記載されています
手書きのメッセージにパンを大切にする思いが込められています
手書きのメッセージにパンを大切にする思いが込められています
Sサイズ(60㎝)の箱に12種類のパンが入っていました
Sサイズ(60㎝)の箱に12種類のパンが入っていました

 

実際に「ロスパン」を取り寄せてみました。購入方法は、「rebake」のサイトで買いたいパンを選び、予約を入れておきます。天候などに左右されるロスはいつ出るか分からないため、ロスパンが出るとメールでお知らせが届きます。購入できるまで待つこととパンの種類を指定できないため、値段は抑えられています。

 

予約から待つこと2週間、冷凍されたパンが宅配便で届きました。箱を開けるとパンがぎっしり詰まっています。パンの紹介や解凍方法など、おいしく食べるための説明書も付いていて、こちらを参考にオーブントースターで焼き直しすると、焼き立てパンの食感を再現できました。

 

お得な値段でおいしいパンを購入でき、しかも食品ロスの削減にもなる「ロスパン」は、パン屋にも購入者にも環境にも、“三方よし”のサステナブルな取り組みです。

 


■パンのお取り寄せ通販サイト「rebake」

https://rebake.me/

 パンの食品ロスを防ぐため「ロスパン」販売。rebakeでは収益の一部を自然保護団体や貧困の解決に取り組む団体に寄付している。