最近道路の所々に色が他と比べて白っぽいところがあることに気付きませんか?これが話題になっている「遮熱性舗装」だそうです。
昨夏も異常な暑さでしたし、この冬も結構暖冬気味でにわかにこの舗装が気になり、区役所の担当部署、「みどり土木政策課」を訪ねていろいろと教えていただきました。
都内では都市化の進展により、交通量増加や建築物の高層・高密化などによりエネルギー消費の増加、水辺やみどりの減少そして地表面がアスファルトなどで覆われ、熱を貯めやすくなったことなどが原因となり、都市部の気温が周辺の郊外部に比べて高温を示す「ヒートアイランド現象」が発生しています。
対策としてさまざまなことがおこなわれていますが、その一つとして道路表面の温度を低減させる「遮熱性舗装」が施工されています。この舗装はアスファルト舗装表面に遮熱材を塗布することにより、熱が反射して路面温度と舗装内部の蓄熱量を抑えることにより路面温度が5~10℃低く抑えられるというものだそうです。
区では平成19年度から、ヒートアイランド対策推進エリア(下目黒・目黒本町地域など)で遮熱性舗装をおこなっており、都でも都道の一部(駒沢通り総合庁舎前など)で実施しているということでした。
私たちが暑さを感じるのは気温ばかりではなく、その40%は路面や壁面などからの熱と言われています。このため路面温度を下げることは暑さ対策として効果がありそうですね。
道路の熱対策にはこのほか「保水性舗装」というものもあり、こちらは雨水などをアスファルト内に充填させた保水材に吸収させた後、蒸発するときの気化熱により路面の温度上昇を抑えるものです。
ところで私たちが日常生活で出来る対策もあります。家電からの排熱を減らす省エネ家電を選択したり、自宅にみどりを増やす、地域の緑化に協力するなど、また夏には打ち水もありですね。
ますます温暖化が進み、都市の暑さも異常となっています。ヒートアイランド対策の一手段として今後も研究開発や事業の推進を通し、また私達も行動することで少しでも住みよい環境に近付けたいものですね。