実践わたし流!! 投稿者:トンボのメガネちゃん
朝の散歩中のことでした。とあるビルのサンクンガーデン(オープンになった半地下の庭園)にある池をぼーっと眺めていると、池の横のコンクリートの壁に、もそもそ動くものが目に入りました。この池はもともとこのビルにつくられた流れ落ちる滝の、“滝つぼ”のようなところで、いまは節約のため?なのか水は止まっています。いつの頃からかこの池にはメダカ、金魚、アメンボ、カエルなどがいろんな生き物が棲みつき、鳥の餌場にもなって、ちょっとしたビオトープのようになっているのです。
そのコンクリートの壁でもそもそ動くものは、いったい何じゃらほいっとばかりに近づいてみると、なんとトンボがまさに羽化しているところだったのです。ヤゴの背中がぱっくり割れ、まだ着られるかしらと無理やり着た小さい服を、体をよじって脱ぐようにトンボが出てきているのです。長い間水中で地道に過ごしてきた幼虫が、晴れて成虫となって大空へ飛び立つのです。最初はしわくちゃだった羽が、少しずつ伸びてきます。濡れているようにみえた羽が乾いて金色に輝きはじめました。もう間もなく飛び立って大空を自由に飛び回るでしょう。なんだかめでたいようなトンボの羽化の場面に出会うことができました。