自然観察員の方に許可を得て普段は立ち入れない野草園でも観察ができました。さっそく、オニグルミの冬芽をみつけたようです。
落ち葉とほだぎ溜めで小さな冬越しの生き物を探したり。
※ほだぎ: クヌギ・クリ・シイなどの原木にシイタケの種菌を植えつけたもの。
くぬぎの倒木の下には大きなカブトムシの幼虫がいました。
雑木林の中に冬鳥(シベリア方面からの渡り鳥)のシロハラがいました。シロハラは落ち葉をどけて木の実や虫などを食べている姿から「コノハガエシ」とも呼ばれるそうです。
冬の公園のそここで、昆虫は落ち葉や倒木の下に隠れていたり、その落ち葉の中から昆虫をさがす渡り鳥がいたり、植物は冬芽を用意し春を待ちわび、たんぽぽのようにロゼットになり風を避けて冬を越そうとしたりで、生き物の息吹を感じることができました。
暖かい時期とは違い、活発に活動していなくても冬ならではの生き物探しの魅力がありました。
※ロゼット:秋に発芽して春に咲く多年草や越年草が、冬越しのために茎がなくて地面から直接葉っぱが出てるように見える形態のこと。
「生物多様性保全林」である駒場野公園、1時間半ほど公園を散策しただけでも、生き物がそれぞれの特性を活かして、たがいにつながり合いながら生きていることを実感することができました。
冬の公園、出かけてみると意外な発見があるかもしれません。
自然観察のマナー
- 倒木や石などを動かしたらやさしく元の位置に戻しましょう。
- 柵に囲まれている場所や私有地、立ち入り禁止エリアには無断で入らないようにしましょう。
- 都会では数が少ない昆虫類は自然のなかで観察して、無理に自宅に連れて帰らないようにしましょう。
環境省HP「生物多様性」
取材協力:環境保全活動団体 めぐろECOJOY倶楽部