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ゼロカーボンシティに向けての目黒区の取り組み


目黒区は令和42月に2050年ゼロカーボンシティの実現を目指すことを表明しました。

令和522日にめぐろゼロカーボンシティキック・オフ・イベントが行われました。


目黒区の友好都市の気仙沼市で作られたバイオマス発電由来のFIT電気を含む電力を導入している施設もあります(写真は田道ふれあい館)
目黒区の友好都市の気仙沼市で作られたバイオマス発電由来のFIT電気を含む電力を導入している施設もあります(写真は田道ふれあい館)

FIT電気とは、固定価格買取制度電気の略で、電気を使うすべての者が負担する再生可能エネルギー賦課金によって買い取られた電気であり、火力発電なども含めた全国平均の電気のCO₂排出量を持った電気として扱われる

■温室効果ガスの排出量と吸収量のバランスをとる

青木英二区長の身近に感じる温暖化の影響として、目黒のさんま祭における気仙沼市から提供されるさんまの量が減っているという話から始まったキック・オフ・イベント。

 

冒頭「急激な温暖化による気候変動は災害の原因となる。地球温暖化対策として、温室効果ガスの排出量をゼロにしようというゼロカーボンの取組が世界的に進められている。ゼロカーボン実現のためには、様々な地域間での連携により、豊かな自然の再生可能エネルギーポテンシャルを活用していくことが必要。」そのために地域の特性に合った方法で、温室効果ガス(特に多いのが二酸化炭素)の排出量を減らすことが大事だとの講演がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

温室効果ガスの排出量と吸収量のバランスがとれていれば急激な温暖化の抑制になる


国立研究開発法人科学技術振興機構 低炭素社会戦略センター研究員 河原崎 里子氏

■目黒区のゼロカーボンシティに向けての今後の3つの目標

今後の取り組みについて環境保全課にもう少し話を伺いました。

目黒区では2050年ゼロカーボンシティ実現に向けてロードマップを作成して3つの目標を掲げています。

 

 

目標1 2030年までに目黒区域の二酸化炭素排出量を2013年度比で50%削減する

2013年からの二酸化炭素排出量の推移と2030年の目標値(単位:t-CO₂)
2013年からの二酸化炭素排出量の推移と2030年の目標値(単位:t-CO₂)

二酸化炭素排出量は家庭部門・業務部門からの排出量が多い
二酸化炭素排出量は家庭部門・業務部門からの排出量が多い

省エネ家電への買い替え啓発は、家庭部門の二酸化炭素排出量削減へ向けての取り組みのひとつ
省エネ家電への買い替え啓発は、家庭部門の二酸化炭素排出量削減へ向けての取り組みのひとつ

二酸化炭素の排出量は減少していますが、家庭部門・業務部門の排出量を減らすことが目標達成のカギを握っているように思えます。家庭部門には太陽光発電システムやエコ住宅(新築・改築)への助成や家電製品買い替えの啓発による二酸化炭素の排出量削減に取り組んでいくという話でした。

目標2 2032年には再生可能エネルギー導入容量を約30,000kWまで増やす

区内の再生可能エネルギー設備として、住宅やビルなどの屋上に設置可能な太陽光発電システムの導入を促進し、再生可能エネルギーの導入容量を、これまでの累計の3倍以上の容量である約30,000kWまで増やすことを目指すということでした。

2014年からの再生可能エネルギー導入容量の推移(単位:kW)
2014年からの再生可能エネルギー導入容量の推移(単位:kW)

目標3 区の事務事業における温室効果ガス排出量を2013年度比で60%削減する

地域における温暖化対策を推進するための率先行動として、区の事務事業における温室効果ガス排出量を、2013年度比で60%削減とし、9451t-CO-eqまで減らすことを目指す、ということでした。

t-CO-eqとは地球温暖化係数を用いてCO₂相当量に換算した値。9451t-CO-eq9451tの二酸化炭素相当量となる

2013年からの温室効果ガス排出量の推移と2030年の目標値(単位:t-CO₂-eq)
2013年からの温室効果ガス排出量の推移と2030年の目標値(単位:t-CO₂-eq)

これからも様々な取り組みが始まると思います。

私たちも意識して、ゼロカーボンシティ実現に向けて進みたいものです。